中小企業経営者と会計事務所の担当者のやり取りを描いた、ドキュメント「会計で、未来が変わる」を全５回シリーズで掲載します。

今日は新たに顧問契約した税理士事務所の
巡回監査士による月次決算報告会だ。

「社長、なかなか景気が良くなりませんね」

「そうですね。日本のGDPも停滞しているし」

「日本のGDPを高めるには、その約半分をカバーしている
中小企業の付加価値を高める必要があります」

「付加価値…ですか？」

「付加価値に近い数字として、
管理会計では限界利益を重視しています。
この限界利益が毎年増えているかどうかが重要です」

「今まで限界利益に関する説明は
受けたことがなかったな」

「一般的な会計ソフトでは貸借対照表と
損益計算書しか作成していないので
限界利益がつかめないのです。
限界利益をつかめると、会社の利益を
高めるための打ち手を検討できるようになります」

「ほう。そうなのですか。新しく導入した
FXクラウドでも限界利益は確認できますか？」

「はい。この変動損益計算書の画面で、
限界利益の増減や前年差異を日々確認できます。
社長、先月は限界利益率が少し低下していますね。
さっそく原因を掘り下げてみましょう」

この日から、わが社でも
限界利益の管理がスタートした。