ドキュメント「会計で、未来が変わる」⑤ つなぐんだ、 黒字のバトンを。
中小企業経営者と会計事務所の担当者のやり取りを描いた、ドキュメント「会計で、未来が変わる」を全5回シリーズで掲載します。
今日はいよいよ決算報告会だ。
税理士事務所から決算書の説明を受けた。
「やはり黒字化できるとうれしいですね。
でも税金の支払いがたいへんだ。
もっと経費を使って赤字にした方がよかったかな」
「社長、冗談でもそんなことを言わないでください。
それに、今期は黒字化できましたけど、
自己資本比率はまだ10%前後です。
これは安心できるレベルではありません。
社長は、将来、後継者を育成したい
と言っていましたよね。
安心して継がせられる会社にするためにも、
毎期黒字化して、適正に税金を払い、
自己資本を充実させましょう。
目標は自己資本比率30%ですね。
そのぐらいまで高まれば、
融資の経営者保証も免除されるかもしれません」
「経営者保証が免除されるってどういうこと?」
「以前は融資の際には必ず経営者の保証が必要でした。
でも今は金融機関からの評価が高くなれば、
経営者保証なしに融資を受けることも可能になったのです。
後継者の方だって融資の保証まで背負うのは
不安に思うはずですよ」
「そうだね。黒字経営を
続けられるよう頑張ろう!」