「営業力を強化した直後にコロナ危機が襲う・・・」財務データの公開でスムーズに融資審査が進行
脱サラして不動産販売・仲介を手掛ける会社を立ち上げてから3年目。コロナ禍が突如、襲いかかった。そんな危機的状況の中で頼りにしたのが、岩井雅志税理士事務所だった。金融機関からスピーディーに融資を引き出せたのには、ある理由があった――。
〈社長の声〉
30代の私が脱サラして3年前に立ち上げたのが、不動産販売・仲介業を手掛ける当社です。営業マン時代に培った人脈と行動力で1期目、2期目と黒字決算を達成し、順調な船出を飾りました。
そして3期目。期待をかけていた従業員の退職と、消費増税の影響もあって売り上げがなかなか伸びない。そこで、経営改善策として新たな従業員の採用と、宣伝広告の拡大を計画し、営業力アップを図ることにしました。そのための資金の借り入れを政府系金融機関に申し込み、融資の実行がなされたのが今年1月のこと。ほどなくして、新しい従業員の採用が決まりました。
税理士の協力を仰いで資金獲得
そんなこれからという時に、コロナ禍に直面しました。物件の問い合わせはほとんどなくなり、収入ゼロの状態が続くことに。さすがに困って顧問税理士の岩井雅志先生に「持続化給付金」と「自治体協力金」の申請サポート、そして政府系金融機関からの追加融資について相談をしました。
その結果、5月中旬には持続化給付金と自治体協力金を受け取ることができました。さらに政府系金融機関の追加融資についても、岩井先生に必要運転資金を算定してもらったうえで融資を申し込んだところ、ほぼ希望通りの金額を借りることができました。
融資審査時の面談は省略
融資の申し込みから実行まで1カ月強かかりましたが、その時の政府系金融機関の待ち状況から考えると、だいぶ早めに融資審査をしてもらえたほうだと思っています。実際、政府系金融機関の担当者は「TKC会員の税理士が作成を指導した決算書は信頼しています。また、決算書もTKCモニタリング情報サービス(MIS/※1)で事前に提供してもらっていたので、特に変わったことがない限りは融資審査にあたっての面談は省略しています」と話していました。
この言葉が頭に強く残っていたためか、融資が実行されることが決まったときは、「先生、融資が通りました。ありがとうございました!」と、真っ先に岩井先生に電話で報告しました。コロナ禍の中、政府系金融機関から追加融資をスピーディーに引き出すことができたのは、岩井先生のおかげだと思っています。
※1)TKCモニタリング情報サービス(MIS):企業の同意のもと会計事務所が金融機関に決算書等を電子データで提供する無料のサービス。詳細はこちらから。
〈会計事務所のコメント〉
当事務所のホームページにも掲載している「新型コロナウイルス緊急資金繰り対策コーナー」など、TKCから提供されるコンテンツが充実していたおかげで、当関与先企業に素早く情報発信できました。早い段階で、持続化給付金の着金と政府系金融機関からの融資実行がなされたのは、その結果だと思います。
また、日ごろから金融機関との連携強化に取り組んでいたことから、当関与先企業にとって非常に大切なことだということを改めて感じました。そして、TKC会員事務所が行っている月次巡回監査や書面添付などを通じて決算書の信頼性を向上させることの大切さを、こうした有事の際に強く実感しています。
なお、当関与先企業に対しては、「早期経営改善計画」を利用して、アフターコロナの経営改善支援・資金繰り支援をしていくことが決まっています。
顧問税理士:岩井雅志税理士事務所 税理士 岩井雅志(神奈川県)