「創業して6年。これからという時に・・・」顧問税理士との二人三脚でコロナ禍のピンチを乗り越える
富山県で造園業を営むA社も、新型コロナウイルスの感染拡大で大きな打撃を受けた。経営状況が悪化し、資金繰りに窮する中で、メインバンクの信用金庫が支援体制を崩さずにいてくれたのは、税理士法人ホライズンの指導のもと、業績管理にしっかり取り組んできたことが高く評価されていたからだった――。
〈社長の声〉
造園業の会社を創業してから早いもので6期目(12月決算法人)を迎えました。創業当初は、顧客の新規開拓などに追われて自転車操業の日々が続いていましたが、3~4年目あたりからようやく固定客もついてきて、前期の決算で初めて債務超過を解消しました。
税理士法人ホライズンの高野智之先生には、創業時からお世話になっています。毎月の巡回監査の際には厳しく指導されますが、経営計画の作成から金融機関への融資の申し込みなど、会社経営全般に関する親身なアドバイスを頂いており、まさに二人三脚で歩んできました。
コロナ禍で状況は一変
債務超過を解消し、新たな中期経営計画も立案して、いよいよこれからという時、北陸地方もコロナ禍に見舞われ、一気に会社の経営状態が悪化しました。
前期は毎月の目標売上高や目標限界利益をクリアできていましたが、今期に入ると売上高は予算に届かず、一方で固定費は増えるという負のサイクルが発生。手元のキャッシュはみるみるうちに減少していきました。こうした今期の経営状況を高野先生と会計システムで確認していたときに、「何から手を打てばよいか」と尋ねたところ、次のアドバイスをもらい、それらをすぐに実行に移しました。
① 政府系金融機関にコロナ融資を申請(固定費6カ月分、700万円)
② 信用金庫に実質無利子・無担保融資の申し込み(保証協会付き既存借入金2本を実質無利子・無担保融資に借り換え)
③ 持続化補助金200万円を申請(入金確認済み)
④ 県の事業持続化・地域再生支援金20万円を申請
政府系金融機関の担当者からは、「融資が実行されるまで2カ月程度見ておいてほしい」と言われていましたが、実際には申請から約1カ月で入金されました。高野先生に申請手続きを支援してもらったため、書類に不備がなかったことが、早期に融資が実行された要因といえます。非常にありがたい話です。
他方、信用金庫の実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)についても、前向きに検討いただけているようです。その信用金庫には昨年から毎月、TKCモニタリング情報サービス(MIS/※1)を通じて月次試算表を提供しており、担当の職員さんにも当社の経営状況をきちんと把握してもらっています。
年2回の業績報告を実施
また中間と決算時の年2回、高野先生とともに業績報告を信用金庫の支店で、支店長や担当職員に対して行っていることもあり、非常に良好な関係性を築けています。このような日頃の取り組みが信頼関係のベースとなっており、今回のような緊急時には大いに役立っています。
会社経営を良い方向に導くためのすべを知らずにいた私は、ひたすら高野先生の教えに従って歩んできました。このような有事に直面して、そのありがたみを実感しています。創業時から手取り足取り支援してくれた会計事務所には心より感謝しています。
※1)TKCモニタリング情報サービス(MIS):企業の同意のもと会計事務所が金融機関に決算書等を電子データで提供する無料のサービス。詳細はこちらから。
〈会計事務所のコメント〉
私たちの事務所がいつも当たり前のこととしてやってきたことが、このような有事の際に外部の方から評価され、当関与先企業の事業継続の力となっています。まだまだ支援が必要な企業は多数ありますので、TKC全国会の組織力を生かして、引き続き中小企業の親身の相談相手として資金調達の支援などを行っていきます。
顧問税理士:税理士法人ホライズン 税理士 高野智之(富山県)